冷めない“吉田フィーバー” 「金足農業」寄付金2億円の使い道

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正に逸材

 金農甲子園出場支援協議会の佐々木吉秋会長によると、

「当初目標額は5千万円でしたが、開幕の時点で2千万円にも満たなかった。横浜に勝った頃も4千万円くらいでした」

 勝ち進むうちに、OB会のホームページで寄付を募ると、劇的な勝利に導かれ、爆発的に集まった。が、1千万円単位の大口があったわけではないという。

「私が承知している一番多く戴いた額は、170万円」(同)

 そんな会社もあったが、広く小口の寄付が積もり積もって2億円になったようだ。一方の支出は、1試合あたり、300人の応援団、吹奏楽部、控え選手を送り込むとバス代や食事代で1500万以上。

「残る金額は、5千万から7千万になるかと思います」(野球部OB会の長谷川寿副会長)

 その余剰金の使い道だが、

「寄付をされた方々は金農野球部発展のためにと考えているはず。何かしら、野球部のためになる使い方を考えて行きたい」(教頭)

 具体的には、築30年になる部室や、バッティングケージ、外野ネットなどに充てられる見込みだ。

 さて、もう一つ気になるのが、金農旋風最大の功労者、吉田輝星投手の進路についてだ。本人は「巨人に行きたい」と口走ってしまったが、ドラフト会議で手を挙げる球団はどこか。

「実力に加えて全国区の人気と知名度を持っていますからね。正に逸材。12球団どのチームも欲しいはず」

 と言うのは、野球解説者の平松政次氏。

「なかでも毎年注目選手を獲りに行く日ハムと地元東北の楽天は可能性が高い。それに日本人投手の軸がいない阪神、中日、ヤクルト、左腕中心のDeNA。巨人は右のエース菅野がいるけど、吉田君が本気で行きたいと言っているなら獲りに行かざるをえないだろうね」

 吉田フィーバー、まだまだ吹き荒れそうなのだ。

週刊新潮 2018年9月6日号掲載

ワイド特集「人生の収支決算」より

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