卓球「張本智和」の危うい文武両道 家庭教師と壮絶ラリー

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 世界選手権のベスト8入り、全日本選手権や国際卓球連盟のワールドツアーでの優勝。張本智和(15)は、史上最年少記録を悉く塗り替えてきた。2年後の五輪を見据え、さらなる強化に打ち込むに違いない。となれば、彼が貫いてきた文武両道に影響が出やしないか。

 なにせ仙台で過ごした小学生時代の成績は、常に学年ベスト3に入るトップクラスである。学校から帰るとまず宿題。それとは別に週2回の学習塾、英語塾へも週1回。そして、卓球の練習はだいたい4時間。

 この積み重ねが、日本人トップの男子世界ランキング6位を生んだのである。ところが、スポーツ紙記者はこんな懸念を明かすのだ。

「いま、学業のほうがかなりキツいと思いますよ、張本選手は中学3年生ですから、高校受験をするなら勝負の時期です。小学校卒業と同時に単身で上京して、JOCエリートアカデミーに入りました。ここで高いレベルのトレーニングをしながら、インタビューの受け方なんかも学びます」

 そしてふだんは近くの公立中学に通っているのだが、

「遠征や合宿が多いので、勉強できる時間が極端に減ったんです。10月に開幕する新リーグ『Tリーグ』への参戦も決まりました。中国や韓国の強豪も参加するので、ハイレベルな戦いが継続できる。選手としては喜ばしい反面、勉強に割ける時間はさらに減ります」

 卓球漬けの加速と学業の減速が確実な状況である。

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