ドラフト上位確実の「大阪桐蔭」根尾&藤原、スター候補「報徳」小園 第100回「夏の甲子園」怪物たちにつく値札

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日米13球団から32人

 同じ関西に、大阪桐蔭の2人と並び称されるショートがいる。準々決勝で敗れた東兵庫代表、報徳学園の小園海斗(こぞのかいと)だ。

「天才肌の内野手ですね」

 と、目を細めるのは野球ライターの安倍昌彦氏。全国の球児を訪ね歩く“流しのブルペンキャッチャー”としても知られる安倍氏は、

「走攻守の三拍子が揃った選手なのはもちろん、スイング速度が際立つバッティングも相当なレベルにあります。ただ、いまの彼の売りは守備。球界屈指の内野手として広島の菊池涼介がいますが、その菊池になれる素材といえば凄さがお分かりいただけるでしょう。彼が守るショートは抜けそうで抜けない。難しい打球をいとも簡単に捕球するのです。稀に雑なプレーがありますが、それが消えれば菊池以上になりますよ」

 東兵庫大会に訪れたスカウトや編成担当は、なんと日米13球団から32人。ちなみに2年時からU18代表入りしていたのは、彼と大阪桐蔭の藤原の2人だけだ。今度は、セ・リーグの球団スカウトが語る。

「大阪桐蔭の根尾、藤原と比べると打撃はやや非力な感じもしますが、守備と足は小園の勝ち。特に守備は、すでに1軍で通用するレベルにあります。ショートの守備なら根尾より評価が高い。阪神と広島がすでに密着マークしているようです。もしうちが小園を獲るなら、契約金8千万、年俸は1千万といったところでしょうか」

 そんなスター候補生は、兵庫県宝塚市に生まれた。父親は整体師で、母親は日本女子サッカーリーグに所属していた元サッカー選手。幼少期から運動と身体の手入れにおける“英才教育”があったのか。父親の考志さんに聞いた。

「私自身、学生時代は陸上やったから野球には疎い。だから息子とは、野球のことはあまり話しません。ただ私が整体師ということもあって、身体に関しては、野球をはじめた小学生のころから、まめにケアしてきました。怪我のない丈夫な身体になったことには貢献できたかなと思うてます」

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