“タモリ不倫”“有吉・夏目熱愛”を完全鎮火 「芸能界ドン」のコワモテ伝説

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 誰某(だれそれ)が干されただの共演NGだのと、忖度が渦巻く芸能界。この忖度の道筋はすべて、田辺エージェンシーの田邊昭知社長(79)に通ずるといっても過言ではない。彼を強大な権力者たらしめる所以は、要所での剛腕と強面にあった。以下の逸話がその適例である。

 政界や球界、メディアに大学、談合まで。あらゆる業界に“ドン”は存在する。芸能界にもそう称される人物は幾人かいるものの、田邊氏こそ、“ドンの中のドン”にほかならない。

 まずは、そんな大物の雰囲気が味わえる肉声を紹介したい。が、少し前置きを。田邊氏は、メディアの取材にはめったに応じないことで知られるため、その肉声はかなりレアである。本誌(「週刊新潮」)は7月26日号で、タモリと脚本家の中園ミホ氏の逢瀬を報じた。実はこの取材過程で、電話で接触していたのだ。タモリの中園宅通いに関する本誌の説明を聞いた田邊氏は、

「不倫!? 事実じゃないと思いますけど。把握なんかしてませんし、そんなことはないと思いますよ」

 驚きは隠せないものの、こう全面否定した。タモリは田辺エージェンシー所属。自社タレントをかばう感じでもなく、本当に初耳の様子である。やりとりは続き、本誌が、中園宅のそばでタモリのマスク姿が撮れていることなどを伝えても、

「あなたと議論しても、水かけ論でしょ」

 と、2人の道ならぬ関係について言質は取らせない。だが、突如としてスイッチが入った。

「どうでもいいんですけど、なんで、この電話にあなたがかけてこられるんですか? 僕の電話ですよ、個人の! そうですか、じゃないんだよ。分かってて電話してるんだろ。誰に電話しているんですか。だから、なんで僕の電話番号知っているんですか、って!」

 言葉遣いはぎりぎり崩れなかったが、内容は切っ先鋭い刃のようで、ドスが利いている。約(つづ)めれば、“オレを誰だと思ってるんだ”となる。このくだりを最後に、取材は5分ほどで打ち切られたのだが、その後、タモリの艶聞も本誌が報じただけで打ち切り。新聞やテレビに扱う媒体はない。

 ではなぜ、“後追い記事”がないのか。業界では当然のことながら、一般にはこの単純なナゾに、首を傾げる向きもあるだろう。スポーツ紙の芸能担当記者が苦笑しながら明かす。

「タモリさんの不倫ネタは、たしかに口封じがありましたよ。ただし、田邊社長からではなく周辺の芸能プロダクション関係者からです。“書くな”という調子ではなく、“書かないよね?”という口ぶりで」

 今回のような場合でも、田邊氏自らが火消しに回ることはないという。

「マスコミ対策は、周辺の関係者が自発的にやる流れができ上がっているんです。いつも、それできっちり鎮火する。新聞やテレビは、特オチや、番組にタレントを出してもらえなくなる事態に怯えつつ、サジ加減を調整しながら扱わざるをえないのです」

 つまりは“大人の事情”である。かようなシステムの頂に君臨するのが、田辺エージェンシー社長。

 そんな田邊氏は日ごろ、東京は渋谷にある高級ホテルで静かに暮らしている。が、ひとたびコトが起きれば、直接、乗り出す機会も皆無ではない。“後追い記事なし”のナゾとも関連するので、いくつかの例とともに説明していこう。

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