「井上嘉浩」元死刑囚が書き残していたオウム「日本転覆計画」の仰天シナリオ

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 7月6日に死刑が執行されたオウム真理教メンバーのひとりが、教団の諜報省長官だった井上嘉浩元死刑囚(享年48)である。1995年に井上元死刑囚が逮捕された直後、写真週刊誌FOCUS(2001年休刊)は2週に亘って彼の驚きの企みについて報じている。

※以下は同年5月24日号掲載「逮捕『井上』の『ロシア傭兵の強襲上陸で日本制圧』作戦」、5月31日号掲載「『天皇暗殺』で『山口敏夫内閣』という日本転覆計画の中身」記事に基づく。

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「天皇をポアせよ。オウム新政府樹立」――井上元死刑囚のノートは、このような書き出しで始まる。「ポア」とは、オウム用語で「肉体から意識を異次元に移し変える」こと。普通の日本語でいえば「殺す」ことである。“裏部隊”のリーダーとされる井上のノートには、天皇暗殺のXデーから臨時政府の樹立、そして新首相の名前まで具体的に想定した、とんでもないシナリオが綴られていたのだ。

 アーナンダのホーリーネームを有していた井上元死刑囚は、男なら「学歴」、女なら「容貌」が教団内の出世の条件とされていた中で、「高卒ながら、粗暴さを買われた」(元信者)異色の経歴の持ち主。“井上ノート”は、渋谷区宇田川町にあったマンションから押収された。なお、井上元死刑囚が連絡役として関与した地下鉄サリン事件の際には、彼を含む実行チームがこのアジトから出発している。

 井上ノートは、「麻原が予言していたという’95年11月の国家転覆Xデーの実行計画が克明に記されていた」(捜査関係者)もので、「11月の通常国会召集日に天皇が国会に登院。この日をXデーとする」といった具体的な予定日まで記されている。つまり、第1の攻撃目標は国会議事堂。方法はやはりサリン。別の捜査関係者によれば、井上ノートは次のように続くという。

「サリン毒ガス弾を、ミル17などのヘリや気球から空中投下。また迫撃砲にサリン弾を詰めて砲撃。永田町、霞が関など首都東京の中枢と各地の大都市を攻撃する。この攻撃により、数百万人の都民を含めて無筆別殺人を決行」

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