“西日本”レベルの雨が東京を襲ったら――荒川決壊で「赤羽駅」水没というシミュレーション

国内 社会 週刊新潮 2018年7月19日号掲載

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3日間計500ミリの雨で…

『首都水没』の著者で、元東京都江戸川区土木部長の土屋信行氏は、

「一番危険なのは荒川です」

 と、警鐘を鳴らす。

「明治43年の水害を受け、水路を分けるために人工的に作られたのが現在の荒川で、墨田区、江戸川区、江東区といった海抜0メートル地帯が荒川沿いにあり、海抜マイナス5メートル地帯もここに集中しています」

 その荒川が、文字通り荒れる川と化した場合、最も危ないスポットがあるという。

「北区の赤羽駅周辺です。近くに荒川が流れている上に、駅周辺の地形がすり鉢状になっているため、荒川が氾濫すると、水はすり鉢の底にある赤羽駅に向かってドッと流れ込んでくる。そこに集まった水が、近くの地下鉄の駅に流れ、地下トンネルを通じて氾濫水が新橋や銀座にまで達し、インフラは壊滅状態になってしまいます。では、荒川はどれくらいの雨量で氾濫する危険性があるのか。国交省は、3日間で計500ミリの雨が降った場合に、荒川が氾濫するシミュレーションを発表しています」(和田氏)

 前記した通り、馬路村では3日間で1091・5ミリの雨が降っている。つまり、荒川を2回氾濫させてもおつりが来るほどの豪雨だったことになる。もし、西日本豪雨が首都に降り注いでいたら……。

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