サッカー日本代表「究極の強化策」は帰化選手の起用 この3名が日本国籍なら…

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日本版・ルカク(ベルギー代表FW)が誕生!?

 ちなみに、代表経験者の国籍変更をFIFAは認めていないが、今回は無視した。さらにJリーグでは多くの韓国人選手がプレーしているものの、彼らが日本国籍を取得する可能性は限りなくゼロに近いので対象外とした。

 まずはGKだ。ベルギーのクルトワ(199㎝)をはじめGKとCBの大型化は進む一方で、190㎝台は珍しくない。それが逆に日本人にとっては一番のネックである。そこで日本代表GKに推したいのが、ボルシア・ドルトムントなどでプレーし、今シーズンから名古屋に加入したミチェル・ランゲラックだ。

 193㎝の長身GKで、元オーストラリア代表でもあるランゲラックは、その長身と長い手足を生かしたゴールセービングに加え、足下の技術も正確。FWジョーへのロングキックも名古屋の攻撃パターンであるだけに、日本代表なら大迫勇也とのホットラインも期待できる。彼がゴールマウスにいるだけで、ハイボールに対する安心感も増大することは間違いない。

 その彼とコンビを組ませたいCBが、元クロアチアU-19代表経験歴のあるマテイ・ヨニッチ(C大阪)である。187㎝、83キロの恵まれた身体能力を生かした堅固な守備は、世界を相手にしても引けを取ることはないだろう。昨シーズンのJリーグではその長身からCKでゴールを奪うなど、新境地も開いてC大阪の初タイトル獲得(ルヴァン杯と天皇杯)にも貢献した。

 GKとCBという大型化が進むポジションで、日本のウィークポイントを2人の海外出身選手で補強した。次に補強するとしたら、やはり1トップということになる。候補としてはジョー(192㎝。元ブラジル代表。名古屋)、ジェイ(190㎝。元イングランド代表。札幌)、ロビン・シモヴィッチ(199㎝。大宮)らがいるが、Jリーグでの実績と将来性からアンデルソン・パトリック(189㎝。広島)を推したい。

 強靭なフィジカルによる強引な突破力とスピードは、日本対ベルギー戦でアディショナルタイムの決勝点のきっかけとなったベルギーFWルカクをイメージしてもらえるとわかりやすい。まさに重戦車のようなプレーで、G大阪時代の2014年には3冠獲得の原動力となった。

 今年で滞在年数も5年を迎える。数年前からパトリック自身も帰化の希望を公言してはばからず、日本代表としてW杯に出ることが夢だと語っていた。残念ながらロシアW杯は間に合わなかったが、カタールW杯までは4年あるだけに、パトリックの夢がかなう可能性はゼロではない。

六川亨
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。『サッカーダイジェスト』の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後『CALCIO2002』、『プレミアシップマガジン』、『サッカーズ』の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

週刊新潮WEB取材班

2018年7月18日掲載

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