人気急上昇、「大学附属校」という選択 狭き門になった「早慶」「MARCH」を突破する方法

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地方創生が狭き門にした「早慶」「MARCH」を突破する法(上)

 今春の大学入試は受験生の涙がひときわ目立った。早慶に入れない、MARCHに入れない、日東駒専に入れない。私大文系の志望者が軒並み、狭められた間口に阻まれたのだが、その原因は“地方創生”。「都心部に多い私立大学の間口を絞り込み、少しでも地方に学生を流したい、という意図があります」(教育ジャーナリストの後藤健夫氏)

“あわよくば早慶、悪くてもMARCHのどこかに引っかかる”はずの生徒が、MARCHにも合格できなかった……そんなケースが増えているというのだ。では、どうすれば狭められた間口を突破できるのか、実践的に探っていく。

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 大学関係者によると、

「今、3年から他大学に編入を希望する学生が激増し、説明会は大盛況で、1年生も多数参加している」

 という。彼らは入った大学に納得できないのだ。この状況に大学入試改革への不安も重なって、大学附属校の人気が急上昇している。附属校に入って大学入試を回避することのメリット、デメリットやいかに。

「3、4年前まで中学受験で附属校は不人気で、鉄壁のブランド力を誇っていた早慶附属ですら軒並み倍率を下げていました。ところがここ2、3年、受験者数はV字回復し、受ける生徒のレベルも上がりました」

 中学受験塾SAPIX小学部の教育情報センター本部長、広野雅明氏はこう指摘したうえで、附属校側の変化にも触れる。

「大学も少子化のなかで学生を確保するために、附属校の生徒を重視する方向に変わりつつあります。かつてはエスカレーター式で内部進学する生徒より、一般入試で入った子のほうが学力が高いイメージがありましたが、最近は大学側が内部進学者に高いレベルを求めるようになり、実際にレベルは上がっています」

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