「教養なき天才」――さんまの本質をピシャリと一言  ビートたけしの「愛すべきバカ論」

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進化する70歳

 初の書下ろし恋愛小説『アナログ』が10万部を突破し、映画「アウトレイジ 最終章」も大ヒット。さらに新書『バカ論』も、発売3週間で7万部突破と、70歳となってさらに進化を続けているビートたけし。

 その『バカ論』の中では、自身、テレビ界のビッグネームたちについて、「愛すべきバカたち」として取り上げ、たけし流の評価を下している。共演することも珍しくない芸人、タレントへのこうした率直な評価が聞けるのはかなり珍しいことかもしれない。その中でも興味深い人物評を3回にわたって抜粋、引用してみよう(以下、「 」内は『バカ論』より)。

さんまには教養がない

 まずは「オレたちひょうきん族」時代に「タケちゃんマン」のコントで共演をして以来、長い付き合いの明石家さんまについて。

「さんまは、しゃべりの天才。

 それはもう突出した才能がある。テレビでトークさせたら、右に出る者はいないんじゃないか。反射神経と言葉の選択のセンスは凄い。

 ただ、いかんせん教養がない。

 そこが限界かもしれない、と思ったりもする。

 バラエティ番組の中で、素人でも誰でもどんな相手だろうときちんと面白くする。けれど、相手が科学者や専門家の場合、結局自分の得意なゾーンに引きこんでいくことはできるし、そこで笑いは取れる。

 でも、相手の土俵には立たないというか、アカデミックな話はほとんどできない。

 男と女が好いた惚れたとか、飯がウマいマズいとか、実生活に基づいた話はバツグンにうまいけど。

 トークに関して大天才なのは認める。けれど、例えば数学者と話す場合、その笑いのキーがどこにあるのかわからない。

 数学者の外見や私生活、奥さんの話を突っ込んで、そこから話を膨らませるのは上手いけど、数学そのものの話はできないから。これでもっと教養があればと、惜しいと思う時がある。

 だからさんまは、“教養なき天才”ということ」

 言い得て妙だが、今やさんまのことを「教養なき天才」と一言で表現することが許されているのは、芸能界広しといえども、たけしくらいだろう。

デイリー新潮編集部

2017年11月3日掲載

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