スパルタ刑務所で“ゴマスリパシリ”だった平尾脱獄囚 逃亡成功で周囲からヒーロー扱い?

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タフガイ脱獄囚が耐えられなかった「スパルタ獄窓記」(下)

 22日間の逃亡生活に耐えた脱獄囚・平尾龍磨(たつま(27))が音を上げた“スパルタ刑務所”の実態を、受刑者のリーダー役「会長」だった男性が解説する。平尾が脱獄した松山刑務所・大井造船作業場は、面会や手紙のルールがゆるく、受刑者たちは敷地内の寮で生活し、寮生が独自のルールにしたがって動くという。

 それだけに上下関係は厳しく、「会長」「副会長」「会長補佐」を筆頭としたヒエラルキーは絶対で、

「口答えなんかしたら、すぐに思いっ切りどつかれるか、胸倉を掴んで刑務官のところへ引きずられていってしまう」(会長)

 昨年12月に入寮した平尾は、日々、スパルタな生活を強いられていたというワケである。

 むろん、刑務所であるから、日常生活もハード。起床は6時半で、朝礼、朝食後、列を組んでダッシュで作業場に向かう。8時から作業をして昼食の後、また作業場で、仕事。17時で終業だが、他の刑務所と異なるのは、夕食、風呂の後、19時から22時まで資格の勉強をしなければならないところなのだという。

「フォークリフトの運転の資格や、危険物取扱者などの資格取得のための勉強です。それに加え、寮生はクラブ活動も義務付けられている。『浄土真宗クラブ』『真言宗クラブ』といった宗教系から、コーラス、詩吟、生け花、書道などがあり、3つ以上は掛け持ちしなくてはいけない。で、これを夜の時間にそれぞれ月に2回ずつ受けなければいけないのです。正直、みんな嫌々ながらやっていますから、これも地味に精神を削ってきますよね」

 眠る際も、寝室は役付を含めた4人の相部屋。結果、平日はほとんど息を抜く暇のない生活だというのだ。

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