日本経済新聞は「#MeeToo」に鈍感、財務省へ忖度しすぎの指摘

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財務省への抗議も棄権

 なるほど。どおりで福田氏が事務次官に就任した時には、水魚の交わりを感じさせるような記事が出たわけだ。「登場」と題された新次官の人柄を評した記事をご紹介すると、

〈時に、「官僚らしくない」と言われた。神奈川・湘南で育ち、入省後も時間を見つけてはサーフィンに打ち込んだ。(中略)「よし分かった。まずはやってみろ」。部下の提案は最大限尊重する。気を配るのは、個々より組織全体で力を発揮できるか。アイデア勝負だった佐藤慎一前次官のスタイルとは対照的。どちらかといえば組織で戦う財務省の伝統を重んじるが、押し寄せる波はかつてなく高い。〉(2017年7月6日付朝刊)

 それにしても福田次官の辞任を、なぜ1面で報じなかったのだろうか。

「財務省への忖度でしょう。福田次官は4月18日に辞任を申し出ているのですが、その前に財政研究会が、財務省に抗議文を出しているんです。まだセクハラを受けたのが誰か判明していないときで、麻生太郎財相(77)が報道各社の女性記者に、調査協力を要請したでしょう。あれに対する抗議文なのですが、24社が加盟する財政研究会で、日本の新聞としては唯一、日経だけが抗議文提出に関する採決を棄権しているくらいですからね」(同)

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