唾液で分かる「健康リスク」 4万9800円「遺伝子検査」を受けてみたら…

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3倍の加齢黄斑変性

 これについて高橋さんは、

「喫煙は肺気腫と肺がんのリスクを上げます。ただ、そういった生活習慣と遺伝子とは別の次元の問題なので、こうした結果になることも少なくないですね。また、胆のうがんの方が家族にいらっしゃらないのに、高リスクと診断されることも多々あります。当然、そうとわかっていれば早期発見に繋げることができますから、人間ドックへ行ってもらえればと思います」

 続いて、最年長の65歳の部員である。彼もまた父親を脳梗塞で亡くしている。

「解析結果を見たら低リスクだったので、ちょっと安心しました。逆に、一番リスクが高かったのは痛風(腎負荷型)の3・46倍。これは意外でビックリだった。なにしろ昔は日本酒換算で1日5合くらい飲んでたし、不摂生もしまくっていたのに全然その気(け)がないものだから。同じように、糖尿病性腎症が2・1倍、糖尿病性網膜症が1・64倍だったんだけど、今のところは問題ないです。あとは妊娠糖尿病の1・57倍。男なのにリスクが高いというのは不思議だったけど何か理由があるんだよね?」

 高橋さんに聞くと、

「妊娠糖尿病については、持っている遺伝子から判断しただけなので、男性でしたら関係のない項目です。もし女性だったら、ということと、娘さんがいらっしゃる場合にも関連する項目なので、性別とは関係なしに提示しています。あと、親が発症したからといって、子も同様にそうなるとは限りません。ものによりますし、環境にも左右されるからです。例えば、太るか太らないか。これは遺伝的要因ももちろんありますが、同じくらい環境にも関係しているんです」

 これまで何もなかったからこれからもそうだという保証はない。

 人生100年時代、これからの「まさか」に備えよというお告げに他ならないというわけだ。

 次に紹介する35歳の部員は、昨年末に自宅で喫煙中に昏倒して入院。今回の企画にもっとも前のめりな人物である。

「心臓発作が1・89倍と、そこそこリスクが高いのは気になりましたが、脳梗塞や脳卒中、脳動脈瘤などのリスクは、いずれも高くも低くもないという項目に分類されていました。不安だらけの状況がいくらかは解消されましたね。肺気腫は1・48倍でしたが、倒れたと同時にタバコを止めたのであまり心配はしていないです。あと気になっていた点で言うと、会社でも電車でも家でもとにかく眠いので、ナルコレプシーを疑ったりもしていましたが、低リスクの診断で取り越し苦労でした」

 そんななかで、懸念材料も見つかった。

「加齢黄斑変性という病気になる確率が人より3倍も高いと診断されました。『加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる病気』だということですが、両親や祖父母含め、これにかかった者は1人もいません。むしろその分、前もってわかって良かったです。喫煙の習慣や緑黄色野菜の摂取不足が病気に関連しているという話もあると聞いて、敏感になりますから」

 結果、日常の小さな選択が変わって行くだろうと予想するのだった。

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