山口達也 警察を敵に回した「被害者調書」の中身

エンタメ 芸能 週刊新潮 2018年5月17日号掲載

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DNAとウソ発見器

 ここまでがジャニーズ事務所も知らない被害者調書の内容である。捜査1課は事件から2週間ほどで、つまり2月中にその調書をまとめあげ、これを基に3月中旬から山口の聴取をスタートさせた。

「刑事が山口の携帯に直接連絡し、自宅を訪問する形で最初の聴取が行なわれました。その際に山口は、“酒に酔っていて覚えていない”と言って、無理やりキスはしていないと否認したんです」

 と話すのは、別の捜査関係者である。

「調べた警察官のなかには、被害女性と同じ年頃の女の子を持つ親もいましてね。“山口は自分から彼女の連絡先を聞いてるんだよ。爽やかなアイドル面してるけど、ホントはトンデモないね。悪すぎるよ”と吐き捨てるように言っていました。そして2度目の聴取ではポリ(ポリグラフ=ウソ発見器)にかけ、彼女の頬から検出されたDNAが山口のものと一致するという客観的事実を突きつけた。それでも否認し続けたんです」

 そして迎えた3度目。

「(警察)当局は、“このまま否認を続けるようだと身柄を取らざるを得ない”と逮捕をにおわせ、詰め寄ったようです。それで山口は、“容疑となっている強制わいせつについてはよくわからないが、被害を訴えている女子がいるならそうなんだと思う”と認めることになった。それから警察は、検察とのやりとりを更に進める一方で、被害者側には、“ジャニーズには連絡しない方がいい。向こうがあれこれ妨害とか圧力をかけてくる可能性もあるから”と伝え、予防線を張っていましたね」

 その後も仕事を続けていた山口ではあったが、テンションが低くふさぎ込むようなことがあり、その点を担当マネージャーが質したところ、この一件を告白した。4月16日のことである。

 ジャニーズ事務所で実務を取り仕切るメリー喜多川副社長はその報を聞いた時、

「困ったよね。自覚がなさすぎる。恥ずかしい」

 とこぼしていたという。その実娘で同じく副社長の藤島ジュリー景子氏の反応について、さる警視庁関係者に聞くと、

「山口をかなり厳しい口調で非難したようです。その反応を見ると、謹慎どころか『契約解除』も十分あるという感じだった。実際そのようになったわけですが……。ジュリーさんは被害者の所属事務所トップにも会って謝罪しています。涙ながらに土下座せんばかりだったと。彼女にも被害女性とほぼ同世代の娘さんがいますからね。ジュリーさんがジャニーズに入って最初に手掛けたのはTOKIOだけど、山口を庇う気持ちはそう強くなかった。ただ、被害者側との間では、事を荒立てず、内々に処理するということで妥結していたんです」

 山口の心証が悪すぎて送検されるとまで想像だにしなかったということになる。

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