進学は「海外超難関大」という選択 経験者語る「海外進学塾」からハーバードへ

ライフ週刊新潮 2018年5月3・10日号掲載

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海外進学塾「ルートH」の秘密プログラム(下)

 ベネッセ・コーポレーションが2008年に開校した海外進学塾「ルートH」の実績は、下記に掲載する表のとおりである。「成績以外にどんな賞を取ったか」やエッセイなども選考に関わる海外大入試の事情に精通した同塾に集まるのは、優秀過ぎて話が合わない“浮きこぼれ”の子たちであるという。

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 実際にルートHを通じて子息をハーバードへ送り出した父親に話を聞くことができた。元は三井物産に勤務し、3年ほど前に米国の資産運用会社に転職した中田善文氏(57)である。

「私には3人の息子がいて、上の2人は慶応大に進学。長男は財閥系商社、次男は米国系証券会社に入りました。そして一番下の子はハーバード大の3年生。私の仕事の都合で、三男は小学校から中学卒業までカリフォルニアで過ごし、日本の開成高校に入学しました」

 上の2人の子供たちは米国の高校を卒業したこともあって、彼の国での大学進学を希望していた。

「私は“HYPS(※ハーバード、イエール、プリンストン、スタンフォードを指す)ならいいぞ”と言ったのですが、2人とも条件に満たなかった。で、この2人の兄貴が一番下に対して“世界で勝負するなら海外の大学経験があった方がいい”などと、猛烈にプッシュしていました。私からハーバードを勧めたことはない。謙虚、誠実、感謝。私が子供に言ってきたのはこれくらいです」

 父親として「勉強しろ」などと口酸っぱく言った覚えはない。

「喋りながら思い出しましたが、息子たちの部屋にパソコンを置かせなかったんです。リビング横のスペースに机を置いて、そこにパソコンを並べてやらせていました。一番上が勉強を始めるとテレビを消さなきゃいけませんから、そうすると次男も三男もやることがなく勉強を始める。これは妻の方針でした。パソコンを部屋に持って行くと出てこなくなっちゃうじゃないですか。家族の時間を大切にした結果だと思います」

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