世紀の特ダネ!? 「AERAムック」に池田大作・創価学会名誉会長からのメッセージ

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OBが語る創価大学

 その渾身のインタビューは、ムックの最後、大トリとして登場する。

 見開き2ページに亘るインタビュー記事には、以下のようなリードがつく。

〈創価大学に貫かれる『建学の精神』は、池田大作氏の言葉と生き方に支えられている。時代が激変する今、創価大学への思いを改めて聞きたい――編集部からの質問に寄せられた、創立者からのメッセージを全文掲載する。〉

 どうやら、直接ご本人に会って話を聞いたわけではなさそうである。だが、大上段から〈全文掲載する〉とまで言いきった、力のこもったリードである。

 で、気になる内容なのだが――。タイトルは「創大生の活躍の舞台は地球大に広がっている」というもので、いつ撮られたものやら、お元気そうな池田氏の顔写真と、一昨年(2016年)に池田氏がキャンパスを訪れて撮影したという「理工学部棟前の桜の写真」も載っている。

〈教職員は学生を大切に、学生は大志に燃えて学業に徹しつつ、先輩が後輩を温かく励ます誉れの伝統が、さらに継承されていくことを! と、私は願っています〉などと池田氏は語っているのである。

「1971年創立の創価大学に対して、〈開学47年の大学〉という言葉もあるので、今年(2018年)に答えたことに間違いはない。しかし、2010年5月の本部幹部会以降、体調不良を理由に創価学会の公式行事をすべて欠席している池田氏でなくとも答えられる質問ばかり。内容も、きれい事にすぎません」

 と、一刀両断したのは、創価学会ウォッチャーで自身も創価大学第6期卒業生の乙骨正生氏(62)である。

「そもそも創価大学は、創立者である池田氏の天下取りの野望を実現するための私兵養成所として創立したのですから。“総体革命”の名の下、司法、行政、外交、経済、教育、マスコミなど各分野に、池田氏の忠実な手駒を送り込み、情報収集、権力掌握に努め、公明党が政権を掌握した暁には、その国家機構を支えるという壮大な計画です。実際、77年に池田氏は『“天下取るまで大事な身体”とは、わが創大生のことであります』なんて語ってもいますから。多くの司法関係者や官僚を輩出しているのも、学内の国家試験研究室で国家試験を受ける学生を全力で支援するシステムがあるからです。また、創価学会を母体とする大学ながら、創価大学には宗教学部や仏教学部がありません。表向きは“宗教教育は一切行っていない”というスタンスです。しかし、学生の多くは創価学会員であり、学生自治会による自主講座として、池田イズムの詰め込みが行われていました。入学式や大学祭などで、池田氏が講演した内容を詰め込むわけです。中国共産党の紅衛兵が『毛沢東語録』を、ナチス・ドイツのヒトラー・ユーゲントが『わが闘争』を熟読したようなものですよ。かつては学費の安さがウリの大学でもありましたが、それが赤字となると『赤字分は創立者・池田先生にご負担をいただいている。これ以上創立者に、ご迷惑をおかけするわけにはいかない。こちらから学費値上げをお願いしよう』と決定したのが学生自治会なのですから、自治などありようもありません。また、学生寮には本尊が安置され、心ゆくまで“南無妙法蓮華経”を唱えることもできました。そして都議選や衆議院選ともなれば、校内はガラガラとなり、大半の学生は授業に出ずに選挙活動に走り回る……。“政・教・学”が一体化した異常なる世界が、創価大学にはありました。『創価大学 by AERA』にはそうした話はまったく出てきませんが、いまはそうでないことを、OBとして心から願いますよ」

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