語呂でコラボ「ルドン」と「うどん」 “幻想の画家”も呆然

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「ルドン展」、「うどん県」。こう聞いて心に密(ひそ)やかな慄(おのの)きを感じたあなた。

 大当たり。三菱一号館美術館(東京・丸の内)と香川県が、語呂が似ていることをきっかけにコラボと相成った。

 美術館の広報関係者が言う。

「語呂はもちろんですが、夢想と幻想の画家、ルドン(1840〜1916)の生まれたフランスにはウドン城という古いお城まであるのです。香川県では“全国年明けうどん大会“にフランスからお城の人を招き“観光アピール“の交流をしています。また様々な美術館もあって“アート県“としての発信も盛ん。今回の『ルドン展』とのコラボもそうした下地あっての賜物です」

 なるほど、語呂合せだけの偶然ではないという訳だ。で、そのコラボの中味は?

「香川県民の方は、入場料が無料です。健康保険証、運転免許証などを提示して頂くことになります。同県出身者や旅行者などの場合は、名所3カ所のいずれかで撮った画像があれば、200円引きに。3月25日まで、うどん県民は37名来場しました」(同)

 その3カ所とは、(1)直島の宮浦港緑地にある草間彌生のカボチャのオブジェ (2)丸亀市の猪熊弦一郎現代美術館 (3)観音寺市にある寛永通宝の「銭形砂絵」。このどこかに本人が写り込んでいればオーケーだという。一般割引が100円引きだから、妥当な線なのだ。

「そもそものアイデアの出所? それがどうもハッキリしないのです。自然発生的とでも申し上げればいいのか。ただ、美術館関係者に四国との繋がりの濃い者が多くいて、気運が高まったとは言えましょうね」(同)

 うどん県の皆様も、一般客の方々も、ルドン展は5月20日までの開催です。

週刊新潮 2018年4月5日号掲載

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