大坂なおみ、なぜ日本国籍? 日米テニス界で“取り合い”も

スポーツ週刊新潮 2018年4月5日号掲載

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 喜ばしいことではあるが、同時に不思議でもあるのだ。世界を舞台に活躍し、注目を浴びている女子テニスの大坂なおみ(20)。現在、日本と米国の二重国籍を持つ彼女は、東京五輪にも日本人として出場すると明かしている。アメリカ育ちで、ほとんど日本語も話せないというのに、日本を選ぶのは、いったいなぜなのか。

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 3月19日、テニスの4大大会に次ぐ格付けのBNPパリバ・オープンで日本人初の優勝を飾った大坂。続くマイアミ・オープンでは、2回戦で敗退したものの、22日に行われた初戦はグランドスラム通算23勝の“元女王”、セリーナ・ウィリアムズを下し、“大金星”を挙げている。

 国際テニスライターの神仁司氏が言う。

「時速200キロを超えるサーブを打てるのは世界でも数人程度。そのうちの1人が大坂です。だから、これまではサーブさえ入れば勝てるという印象でしたが、メンタル面が弱かった。一度ミスをすると、ペースを崩してしまうのです。ところが、今年からコーチが変わり、彼女の課題だったメンタルが強化された。そのことが快挙に繋がったのでしょう」

 年間を通して、今回のように安定した戦いができれば、世界ランクトップ10も夢ではないという。

 そこで、俄然、熱を帯びてくるのが、彼女の国籍問題だ。米国人の父親と日本人の母親の間に生まれ、2つの国籍を持つ大坂は、現在、世界大会には日本人として出場している。だが、日本の法律では、22歳に達するまでに国籍を選択しなければならない。今は日本人として出場していても、いざ国籍を選ぶ段階となれば、住み慣れた米国の国籍を取得するのではないかと日本のテニス関係者は気を揉むのである。

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