「小保方晴子さん」と「昭恵夫人」 お騒がせな2人に“欠けているもの”

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悪性のナルシシズム

 素人目には“注目されたい”そして“私は悪くない”の意識が透けて見える2人だが、専門家はどう分析するのだろうか。精神科医の片田珠美氏は、6つの共通項目を挙げる。

「まず『自己顕示欲の強さ』。そして『想像力の欠如』。『現実否認』と『状況判断の欠如』もそうですし、あと昭恵さんに強いのが『自覚の欠如』です。想像力の欠如とも関連しますが、自分がどういう立場である人間か分かっていません。そして何よりお2人は『罪悪感の欠如』があるといえるでしょう」

 もう少し詳しく解説して頂くと、

「要するに、2人とも無自覚に行動して罪悪感がなく、自身の行動が、周囲にどんな影響を与えるか、理解していない。無自覚というのは、昭恵さんでいうならば“首相夫人としてどれほどの影響力を持っているか”というところの話です。そういう意味では、迷惑な人たちではある。それぞれ自殺者を出す事態を招いたにも拘わらず雑誌やイベントに顔を出したりして、自重していませんしね」

 一方、昭恵夫人と小保方氏では、こんな点が異なるという。

「パーソナリティは違うかなという気がします。アメリカの精神科医であるM・スコット・ペックは、『平気でうそをつく人たち』という著書で、彼らは“悪性のナルシシズムの持ち主だ”と指摘しています。ドイツの社会心理学・精神分析学者のエーリッヒ・フロムも“悪性のナルシシズム”について書いていて、その特徴として『補正要素がない』『現実からどんどん分離していく』ことを挙げています。これは小保方さんに当てはまる。つまり“STAP細胞が存在しない”と認定され、博士号が取り消されれば、普通は反省しますよね。それが彼女には全くない。あくまで“自分は正しいのに、理研や早稲田大学から圧力をかけられた”という被害者の立場なのです。その点、昭恵さんには“悪性のナルシシズム”は見られない。むしろ“良かれと思って”動く彼女は『週刊文春』の見出しにもあった『善意の怪物』です」

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