森友改ざん 財務省が削除した「特殊性」は“安倍昭恵 歓喜の涙”

政治週刊新潮 2018年3月22日号掲載

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 涙を流したオンナを隠すため、必死に汗を掻いたオトコたちがいた。この1年、どんなに振り回されようと守り続けた。もっともそれは一途な恋心ではなく、“忖度”という名の邪(よこしま)な気持ちから。何故なら削られた文言には、森友学園で歓喜の涙を流した安倍昭恵総理夫人の名前があったからだ。

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 発端は3月2日付「朝日新聞」によるスクープだった。森友学園との土地取引の経緯が記された決裁文書で、「本件の特殊性」などの記述が削除されていると報じられたのだ。

 そもそも、森友学園が“破格の条件”で国有地を売却されたとの疑惑が国会で問題になったのは、昨年2月のこと。窮した財務省は経緯を記した公文書を国会議員に立て続けに開示していた。だが、それは書き換えられていたものと朝日が暴露したことで、財務省は改めて本物の文書を公にするハメになったのである。

「発表前から、永田町では複数の政治家の名前が削除されている、との噂が駆け巡りましたが、蓋を開ければ、総理夫人の名前まであるなんて……」

 とは政治部記者。その記述は複数あって、

「これまで総理や財務省は強く否定してきましたが、土地取引の過程で、昭恵夫人の存在が如何に影響していたのか。その一端を窺い知ることができるのです」

 報告書は80ページにわたるが、注目は「特殊性」を具体的に匂わせる人物の名前や、生々しいやり取りが削除されていること。

 例えば、「特例承認の決裁文書貸付決議書」と題された文書では、2014年4月28日に森友側から財務省に対してこんな説明があったと記されている。

〈打合せの際、「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください。』とのお言葉をいただいた。」との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)〉

 かように森友学園と昭恵夫人が親密であることを、財務省の担当者が強調した記述は他にもある。同じ文書には、

〈産経新聞社のインターネット記事(中略)に森友学園が小学校運営に乗り出している旨の記事が掲載。記事の中で、安部(注・原文ママ)首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した旨が記載される〉

 と、わざわざ新聞記事も引用している。学園を表敬訪問した彼女が、“総理を支える昭恵夫人ありがとう”と暗唱する子どもたちを前に、感極まって涙した姿をご記憶の方も多いだろう。

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