思想的な意図はない? 「昭和天皇」モデルのピンク映画 右翼重鎮が苦言
反論権のない皇族
業界関係者の話。
「映画の企画を大蔵映画に持ち込んだのは監督側だったのですが、その時点で大蔵側は“昭和天皇をイメージしているなら止めてくれ”と言っていた。しかし、結局、昭和天皇に寄せすぎたものが出来上がってきた。製作サイドは“思想的な意図は全くなかった”と言い訳しているそうです」
だが、映画のチラシには〈右の方も、左の方も心して観よ!〉〈表現の自由はエロとスキャンダルから!〉といった文句が躍る。如何なる「意図」をもって映画を作ったのか。それを質すため、荒木監督にも取材を申し込んだところ、
「現時点で自分のほうからは話すことはありません」
と言うのみだった。
民族派右翼の重鎮、「二十一世紀書院」代表の蜷川正大氏が苦言を呈す。
「ストーリーを聞く限り、映画の製作側は昭和天皇の戦後のご巡幸のことを念頭に置いているのでしょう。少し聞いただけでもそう思うくらいだから、不敬な映画かなという気がします。我々一般庶民であれば、名誉毀損とか肖像権侵害とかで抗議が出来ますが、皇族の方には全く反論権がない。こういう映画を作ること自体、許されざることだと思います」
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