思想的な意図はない? 「昭和天皇」モデルのピンク映画 右翼重鎮が苦言

社会週刊新潮 2018年3月8日号掲載

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大蔵映画社長に聞くと

 さて、どうだろう。過去に不敬映画と評された主なケースをリストにしてまとめた(図)が、そこに連なる作品であることは間違いなかろう。

「例えば、『徳川一族の崩壊』は孝明天皇が暗殺される、という史実に反するシーンが描かれている。その場面では、ギャーと悲鳴が上がって、襖にババッと血しぶきがかかる。公開されたもののすぐに問題になり、数週間で打ち切りにする上映館が続出したそうです」(評論家の唐沢俊一氏)

 一方、今回の「ハレンチ君主 いんびな休日」は、試写会まで行われたものの、ギリギリのところで公開延期となった。その経緯を聞くため、自宅前で大蔵映画の大藏滿彦社長に声をかけたところ、なんと、この映画の存在自体を把握していなかった。そして、社長は、その場から上野オークラ劇場の支配人に電話をかけ、事実関係を確認した上でこう語った。

「映倫の審査は普通に通っていたのですが、劇場支配人が“これはマズイだろう”と自分の判断で延期にした。監督も了承しており“申し訳なかった”と謝罪しているそうです」

 ちなみに映倫が下したのは、性愛描写によって「R18」との判断。審査の際、昭和天皇を模した人物について議論になったかどうかは定かではない。

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