梶山季之の小説『のるかそるか』は昭和30年代、空前のオリンピック景気を見越して大博打をうつ地面師の物語である。時代は変わり、2020年には再び東京オリンピックがやってくる。高騰する不動産をネタに巨額のあぶく銭を手にする現代の地面師の饗宴。
午前零時を回ろうかというのに、カラオケの音楽とホステスの嬌声が店内に響きわたる。ここは、東京のある下町のフィリピンクラブ。その一角のボックス席で数人のホステスをはべらせている男がいた。...
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その事件は、ある日、突然起こった。
国際結婚をしてアメリカに住む久川さんの人生設計は、ある1本の電話をきっかけに大きく崩れていく。
発端はこうだ。
独身時代に買ったローンの残る分譲マンションを賃貸に出し、賃貸料をローン返済に充てていた久川さんに「お宅のマンションで水漏れがありまして、ちょっと来て頂けますか?」という電話が実家にあったのは、ちょうどアメリカ住まいの久川さんが一時帰国中のこと。
「めんどくさいなー」と思いつつ、マンションに駆けつけた久川さんを待ち受けていたのは、ダダ漏れの水と、弱り切った賃借人と、なぜか警察。...
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