額賀派の分裂騒動 “一件落着”の手打ち条件

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 ようやく、収束への道筋が見えてきた。

 平成研究会(額賀派)の“お家騒動”である。領袖・額賀福志郎氏(74)の退任を求め、先月末から参院議員21名が、派閥例会をボイコットしていたのだが――。

 額賀派担当記者が言う。

「参院側は1月31日を回答の期限として、額賀さんが退任しない場合、参院平成研だけで袂を分かつと宣言。その強気な姿勢に、額賀さんがどう出るのか注目が集まっていました」

 ところが、である。期限日になっても額賀氏からの回答はなく、

「いよいよ分裂かと思われましたが、その日になって“回答期限を10日前後延期してほしい”と額賀さん側が打診。参院側がこれを受け入れたのです」(同)

 そして今月8日。額賀氏自ら、参院平成研のトップ・吉田博美氏(68)と会談。その中で、退任の意向が示されたというわけだ。

「この会談で、額賀さんの退任は、3月14日に行われる額賀派全体のパーティーで公表し、後任も発表することになったのですが」

 とは、参院額賀派議員。

「実は、このパーティーの存在こそ、派閥分裂の危機にありながら、額賀さんが決断を渋りつづけた原因だったのです」

 というのも、

「すでにそのパーティーのチケットはかなりの数配られているんですが、そこには当然、主催者として、額賀さんの名前が刷られているわけです」(同)

 仮に、パーティーより前での退任となれば、

「チケットを改めて新しい領袖の名で刷り直し、配らなければならなくなり、その作業が面倒で、お金もかかります」(同)

 それに何より、

「平成研としてそんなことをすれば、額賀さんの面子が丸潰れになってしまう。なので参院側も、この条件を呑み、“額賀さんの実質的な任期はパーティーまで”ということで、合意に至ったというわけ」(同)

“美しい花道”を整備した上での、決断だったのだ。

週刊新潮 2018年2月22日号掲載

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