理事選敗北で民事訴訟 貴乃花がこだわる裁判記録の“3文字”

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 都心で降り続いた白い雪の如く、自らの“潔白”を主張し、陽のあたる土俵に挑んだ貴乃花親方(45)。理事選には敗北したが、日陰に積もった雪はなかなか融けずに残るもの。肩書きを失った今だからこそ、虎視眈々と次なる大一番に備えて、四股を踏んでいるのだ。

 初場所を終えた2月2日、国技館で任期満了に伴う日本相撲協会の理事候補選挙が行われた。定数10を争う選挙の結果はご存じのとおり、貴乃花親方が唯一人、落選という大敗を喫した。

 当選ラインは9票といわれる選挙で、貴乃花親方の得票は僅か2票。11票を持っていた貴乃花一門は、今回初めて名乗りを上げて当選した阿武松(おうのまつ)親方への投票を優先したという。

「改革を支持する浮動票が、どのくらい貴乃花親方に流れるか注目されましたけどね。事前に各一門が根回しをして票固めに励み、締め付けを強化したそうです」

 とは古参の相撲ジャーナリスト。今後、協会で貴乃花親方の地位はどうなるのか。

「1月4日に理事を解任された後も、貴乃花親方は役員待遇委員として理事会に参加できた。選挙に出なければ待遇は変わらなかったのに、落選したことで春場所後からはヒラの委員、つまり、運営側から実質的に外れることになる」(同)

 まさに土俵の外に追い出された格好だが、これでは選挙前に自らホームページで宣言した〈国技大相撲復興〉から、一歩も二歩も後退したことにならないか。

 選挙直後に貴乃花親方から心情を吐露されたというタニマチはこう語る。

「親方は、『これからです。これから着々と公の場で明らかにしていきます』と言った後に、『これから貴ノ岩の仇を討たなければ』とまで口にしていました」

“公の場”で“仇を討つ”と言えば、主戦場が司法の場に移ることを意味する。日馬富士の暴行事件は検察が略式起訴、つまり法廷での裁きは受けず幕引きとなっているが……。

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