日ハム・清宮幸太郎の「右手親指負傷」は数ある“古傷”の1つという不安

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腰、右肩、両手の親指……etc.

 よく知られているのは、中学時代に腰椎を骨折したり、右肩を故障して投手を断念したり、というエピソードだ。

 さらに2015年の夏の甲子園の準々決勝(8月17日)、早実1年生で対九州国際大付(福岡)戦に出場。大会2号を放って大きく報道されるが、この際に「左手親指付け根」に激痛が走り、テーピングで応急処置を行った。別の記者が振り返る。

「15年夏の甲子園は清宮フィーバーとなり、9月に清宮くんはU18ワールドカップに出場します。この時、左膝にトラブルが発生し、スタメンから外されました。これほどケガに泣かされるのは、体格に恵まれすぎているからです。あんなに大きな身体をフルに使ってプレーするので、どうしても負担が大きいのです」

 高校生の時には「左手」の親指付け根、そして今回は「右手」の親指付け根。やはり偶然ではなく、記者によると必然的なケガだという。

「清宮くんのバットスピードが高校生離れしていたのは有名な話です。球がチップすると、焦げた臭いがしたというエピソードもあるほどです。それほどの速さですから、やはり手が悲鳴を上げていたのでしょう。そして最大の原因は、清宮くんの真面目さです。早実1年の時は、まだまだ生意気なところもあったんですが、2年生からは完全な優等生。少々のケガでも出場を強行してきたので、そのツケも回ってきたのだと思います」(同・記者)

 悲観的な見通しばかりだが、朗報もある。ファンにとって最大の安心材料は、日ハム首脳陣が慌てず、じっくりと清宮を鍛えていく方針だということだ。

「アメリカキャンプで打撃練習ができなかった時期、日ハムのヘッドトレーナーは夕刊フジの取材に『バットが振れない時間を前向きにとらえたい』と、古傷の右肩を強化させる考えを示しました。また同じ早実出身の荒木大輔2軍監督(53)も日刊スポーツなどの取材に『早実の守備練習は最低限』などと指摘、守備練習に専念できる環境をむしろ歓迎しました」(同・記者)

 開幕1軍でベンチ入りしたものの、さっぱり出番がないのではつまらない。2軍で荒木監督の見守る中、清宮がホームランを狙うほうが、かえって話題性が増すかもしれない。

 使い古された表現だとはいえ、「焦りは禁物」は揺るがない真理だろう。先に紹介したサンケイスポーツの記事でも、清宮の「急に(ペースを)上げても駄目。ゆっくりゆっくりですね」という自戒が引用されている。

週刊新潮WEB取材班

2018年2月19日掲載

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