積雪433センチ! まさかの宿泊無料、山形・肘折温泉「ドカ雪・キャンペーン」

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宿泊無料、初の発動

 全国一を記録した肘折地区ではどうか。

「確かによく降ってます。雪下ろしは毎年5回ほどやるけど、今年はすでに6回やってるから、よく降るとは思っていたけど、ここまでとはね。でも、旅館前の道などは、防火用水を兼ねた水路があって、そこに流せば雪は消せるんですよ。東京の人たちと違って、こっちは毎年、雪は降るものとして準備はしているので大丈夫です。是非いらしてください」

 とは、大蔵村観光協会会長で肘折温泉・木村屋旅館の木村裕吉氏である。こんな大雪の中、わざわざ来るお客がいるのだろうか。

「そうですね、確かにこの時期は減りますからね。それでなんとか豪雪もプラス思考にできないかと考えたのが『ドカ雪・大雪割キャンペーン』。肘折温泉郷の16旅館で3年前から始めたんですが……」

「ドカ雪・大雪割キャンペーン」とは、宿泊日前日15時までの“アメダス計測による24時間降雪量”の値で、日帰り入浴料や宿泊料が割り引かれるというもの。宿泊料では、1人1泊につき積雪30~44センチで500円、45~59センチで1000円、60センチ以上で2000円の割引という具合だ。そして、最高積雪深を更新する4メートル15センチ以上ならば、1泊分が無料になるというのだ。

「いや、まさか超えることはないと思ったんだが……。経営としてはイタいけど、でも、こんな大雪の中、誰も外になど出たくない中で、わざわざ来てもらえるなら感謝ですよ」

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