積雪433センチ! まさかの宿泊無料、山形・肘折温泉「ドカ雪・キャンペーン」

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全国一の豪雪・肘折温泉郷

 それにしても国道8号といえば新潟と京都を結び、その昔の五畿七道の北陸道を継承する1桁国道。歴史ある幹線道路ですら、雪に勝てなかったのだ。

 では、さらに雪深い地域はどうしているのだろうか。毎年、国内の1位2位を争っているのは青森県青森市の酸ヶ湯(すかゆ)、そして山形県最上郡大蔵村の肘折(ひじおり)温泉で、それぞれ名湯としても知られる。

 この冬、日本一の豪雪に見舞われているのは肘折地区で、2月13日には観測史上最大の積雪4メートル33センチを記録した。村役場に様子を窺うと、

「いや、いくら慣れていると言っても驚いた。今年の雪は違うね。道路の両側に観光バスがすっぽり隠れる3メートルほどの壁ができていますよ。1月24日の段階で、積雪3メートル近くになったので、豪雪対策本部を立ち上げたくらい。対策本部では事故防止を呼びかけ、一人暮らしのお年寄りなどを回ったりしています」

 事故防止には何が重要なのだろうか。

「やはり雪下ろしの事故が多いので、ヘルメットの着用と命綱をつけるように呼びかけています。また、家屋の軒下に近づかないことも重要ですね。突然、雪崩のように落ちてくることがありますから。お年寄りのお宅などには、除雪ボランティを募って派遣したりもしています」

 確かに重要なことだ。だが、その程度で大丈夫なのか?

「もちろん道路の除雪などもしていますが、国道、県道、村道とで管轄が違うものですからね。それぞれが建設会社などに委託して、除雪を行っています。ただそれも、毎年のことですから」

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