茂木大臣、有権者に線香配布の公選法違反 過去には議員辞職の例も

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議員辞職、公民権停止

 新盆とは初盆とも言い、その人の死後、初めて迎えるお盆を指す。

「線香と聞くと、小野寺さんでしょう」

 と政治部デスクが言うように、永田町で線香とは、同じ安倍内閣に並ぶ小野寺五典防衛相の過去のキズであり、絶望の火種として音に聞こえているわけだ。「パンツと言えば高木」ほどに。

 このデスクに当時のことを思い出してもらうと、

「もう18年前になりますか。自民党の1年生議員だった小野寺さんは選挙区内の有権者の自宅を訪れ、線香セットを1組ずつ配って回った。黒い箱の表には金字で『衆院議員 小野寺五典』で、地元の県警捜査2課は、共謀した7人の秘書と共に本人も公選法違反の疑いで書類送検したんです」

 公選法は一部を除き、現職の議員や候補者が選挙区内の有権者に寄附することを禁止している。例外とは、議員本人が、結婚披露宴で出す祝儀、葬式・通夜で出す香典。つまり、議員本人か秘書かに関係なく線香1本でもアウトで、事実、小野寺氏は程なく議員辞職し、3年の公民権停止を含む略式命令を受けたのだった。

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