愛煙家垂涎の眼差し!? スウェーデン製“レンタル”喫煙ボックスの実力

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スウェーデン製の喫煙ルーム

 クリーンエア・スカンジナビア社の「分煙キャビン」が業績を伸ばしている。日本支社の清水グレン社長(57)はいう。

「約30年前にスウェーデンで生まれた会社で、分煙キャビンはヨーロッパを中心に15カ国、3000社以上、およそ6000台の導入実績があります。日本支社は2008年に設立され、これまで北海道から九州まで1400台を導入しています。日本でも喫煙する方は減る傾向にありますが、喫煙出来る場所がそれ以上に減っているため、需要は増えています。年に数百台ずつ導入させて頂いております。今のところ競合する製品はありません」

 電話ボックスのようなガラス張りの喫煙ルームである。サイズは大(8人用)、中(6人用)、小(4人用)とあり、排気用ダクトは不要で、たばこの煙はフィルターによって除去され、屋内に排出される。同社の受付フロアにも設置されているのだが、分煙キャビンにはドアもない。

「吸引力があるため、分煙キャビンにドアをつける必要がありません。というより、ドアがない方がスムーズに吸引出来るのです。そのため、ドア越しでなく、喫煙者と非喫煙者のコミュニケーションも保てます。独自のフィルターによりダクトが不要ですから、電源さえあれば、どこにでも設置が可能です。キャビン上方から排出された空気の匂いを嗅いでみて下さい。このフロアにもたばこの匂いがしないように、排出された空気に匂いはないでしょう。分煙キャビンは捕集が困難とされるたばこ粒子、粉塵の捕集率は99.99966%。従来の空気清浄機では除去出来なかったニコチンなどのガス状成分についても、99.9%捕集します。厚労省が定める空気環境基準は0.15mg/立方メートルとされていますが、分煙キャビンの浄化能力は0.0025/立方メートルと大きく上回ります。通常の室内よりも空気は綺麗なんです。私はたばこを吸いませんから、たばこの匂いには敏感です。当社の社員も非喫煙者が多いのですが、その我々がお薦め出来るものなわけです。集塵の捕集率が私どもの基準よりも低ければ、料金はいりません」

 社長は自信を隠さない。導入した国内企業は、三菱商事、三井不動産、日立製作所、東レ……など大手が並ぶ。食品会社やホテルなどのサービス業も多い。1台を試しに導入して、増やしていく企業が多いという。分煙キャビンは販売はされず、すべてレンタルとなっている。3カ月ごとのフィルターなどのメンテナンスが必要だからだ。

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