元顧客も怒る「はれのひ」の裏切り 社員の引き抜き、近所に競合店…

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相次いで出店

 篠崎社長が高校を卒業し、最初に就職したのはアパレル商社だった。10年ほど勤務したのち、大手の清掃用具レンタル会社、次に菓子製造販売業者へと移り、さらに、03年には着物販売・レンタルの業界最大手に入社。4年でそこを辞め、11年に「はれのひ」の前身となる「シーン・コンサルティング」を立ち上げている。

 篠崎社長の顧客の1人だった、八王子市内の呉服店のオーナーに聞くと、

「篠崎さんは、勤めていた貸衣装屋で学んだノウハウを自分なりにアレンジしたと話していました。面白そうだからと、コンサルをお願いしたのは7年くらい前。すると、振袖の年間売上が60着程度だったのに、最終的に300着、5倍にも増えました。篠崎さんのアドバイスで、振袖の販売・レンタルと写真撮影をパッケージ販売するサービスを始めました。いまでは、どこの店でもやっていますが、当時は斬新なサービスでした」

 13年になると、篠崎社長は、コンサルティング業務だけでなく、自身も振袖の販売・レンタル事業に乗り出した。「はれのひ」横浜店を皮切りに、横須賀店、福岡天神店などを次々にオープンさせていったのである。

「篠崎さんとのコンサル契約は5年近く続けましたが、15年に打ち切ることにしました。その理由は、単純に必要がなくなったからです。コンサル料は月々10万円でしたが、それに見合うだけの売上の伸びも見られなくなりましたし……」(同)

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