居酒屋業界の「2018年勝利の方程式」は「150分3500円」の飲み放題コース

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それでも利益が出る秘訣

「食べ放題!飲み放題!トリキ晩餐会」の難関は「8人以上」というハードル。しかし、それさえ突破すれば、「2時間の食べ放題、飲み放題」が税抜2980円となる。コース料理の用意はなく、通常のメニューを自由に注文するというスタイルだ。

 8人以上というハードルも、職場の宴会や、大学のクラスやサークル、ゼミの飲み会、はたまた合コンなら楽勝だろう。こうした比較的人数の多い団体客の需要を取り込もうと、串屋横丁より30分短くし、約500円安くする戦略だと考えられる。

「これで利益が出るのかと心配する方もいらっしゃるでしょうが、なかなかどうして、店は儲けを出すノウハウを持っています。例えば某居酒屋は、飲み放題の宴会コースでは従業員にラストオーダーの案内を止めさせました。30分前に伝えると、誰もが慌てて追加注文を行い、なおかつ大半を残すことに気づいたんです。こうしてロスを最小化することで、利益を確保していくわけです」(外食産業の関係者)

 まだまだ新年会は盛んだし、年度末は歓送迎会なども増える。幹事は、この“リトマス試験紙”を使って店のチェックをすると、新しい発見があるかもしれない。

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週刊新潮WEB取材班

2018年1月19日掲載

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