居酒屋業界の「2018年勝利の方程式」は「150分3500円」の飲み放題コース

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串屋横丁を超える低価格居酒屋も

 では、この「150分で3500円」を一種の“リトマス試験紙”として、他のチェーン居酒屋をチェックしてみよう。

 例えば「白木屋」(株式会社モンテローザ)の公式サイトを見てみると、「平日限定(日曜~木曜)3000円ぽっきりコース」が目を惹く。旨塩鶏鍋をメインに7品の料理と飲み放題、制限時間は2時間。さらに税込。串屋横丁より30分短くして、代わりに500円値下げしたというわけだ。

 週末で最も安いコース料理は飲み放題のランクに応じて3500円、3700円、4000円の3パターン(いずれも税込)を用意している。料理は広島県産牡蠣鍋をメインに7品。時間設定は2時間だが、予約時に1人500円の追加料金を払えば3時間に延長できる。やはり串屋横丁の「150分3500円」を基本線とし、それにサービスを足したり引いたりしている印象が強い。

 逆に対応が出遅れているように見えるのは、例えば「やるき茶屋」(株式会社大庄)だ。最も安いコースでも、鍋料理をメインに7品と飲み放題で税込4000円。しかも時間制限は2時間だ。旧態依然とした価格設定は最悪の場合、「激安店」や「ちょっと高級志向店」といったライバル店の“草刈り場”となってしまうかもしれない。

 だが、上には上がいるのが外食産業の恐ろしいところだろう。厳しい条件が課されているとはいえ、串屋横丁を超えるコストパフォーマンスを実現するのが「鳥貴族」(株式会社鳥貴族)だ。

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