「闘将」星野仙一氏「鉄拳伝説」の思い出 過去には審判暴行で「刑事告発」も

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阪神、楽天では温厚な監督?

 そのあまりに熱血的なリーダーシップを、昭和の遺物と切って捨てることも可能だろう。だが今回の訃報でも多く指摘されたが、阪神と楽天の監督時代は鉄拳を振るう場面は皆無だった。指導法を時代に合わせていたのは間違いない。

 更に試合における選手起用だけでなく、戦力外通告で放出される選手への配慮や、選手の引退後の再就職の斡旋に汗をかくなど、人情に篤い性格だったことも事実。だからこそ山本昌が感謝の言葉を口にしたのだろう。

 監督としての成績を振り返れば、2277試合で1181勝、1043敗。勝率は5割3分。中日、阪神、楽天のそれぞれでリーグ優勝を4回達成した。

 特にリーグ優勝の回数は星野氏と縁の深い人々と比較しても、まったく引けを取らない。長嶋茂雄氏(5回)、野村克也氏(5回)、落合博満氏(4回)、王貞治氏(4回)という具合だ。「名将」と評されたゆえんだろう。

週刊新潮WEB取材班

2018年1月7日掲載

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