NHK大河「西郷どん」放送開始――“薩長史観”の洗脳度を測るチェックリスト

芸能2018年1月7日掲載

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西郷隆盛は同性愛者!?

 なぜ、この僧侶が薩長史観の鍵を握るのか、武田氏に指摘して頂こう。

「そもそも西郷隆盛の実像は、世間一般的な豪放磊落というイメージの真逆、極めて小心な人物です。薩摩藩にとって月照は厄介者。殺害を命じられた西郷は、進退窮まり、月照へ船に乗るように誘います。そして史実では一応、『入水は合意があり、西郷だけが助かってしまった』となっていますが、私は疑問を持っています。というのも、維新後に西郷の述懐を聞いた人の回想が残っており、『月照が舳先で小便をしているとき、いきなり後ろから抱きかかえて飛び込んだ』と西郷自身が語っているというのです。こうなると合意の自殺どころか無理心中、しかも西郷は生き延びましたから殺人ということになります」

 ちなみに2人は同性愛の恋人同士だったという。

「藩の命令と愛する恋人との板挟みとなり、困り果てて無理心中を企図したわけで、西郷の小心さがよく出ているエピソードなのです。西郷隆盛は1852年に最初の妻を娶りますが、54年に離婚します。貧困という原因があったのですが、ショックを受けた西郷は『一生不犯』、つまり二度と女性と関係は持たないと誓っています。ために月照と結ばれたわけですが、入水後に奄美大島へ島流しとなり、現地の女性と結ばれ、一男一女を成しています。西郷と言えば常に泰然自若して物事に動ぜずというイメージがあると思いますが、それは実像ではありません。実際の人生は七転八倒、人間関係で様々なトラブルを引き起こしているんです」(武田氏)

 原作の『西郷どん!』(林真理子・KADOKAWA)には、月照が西郷に「私と寝はりませんか」と言う場面がある。大河ドラマでは尾上菊之助(40)が配役されており、既に芸能メディアは「BLシーン」に期待が集まっているが、本当に要チェックなのは入水シーンなのかもしれない。

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