キタサンブラック引退!「北島三郎」が語る引き際の美学

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チャンスはそんなにない

――「ギター仁義」の歌詞の中には「おひけえなすって」と仁義を切る箇所がある。コンプライアンスが厳しくなった現在のNHKならきわどい表現と受け止められるだろう。当時ですら「おひけえなすって」の際にはポーズは控えてくれ、と演出側から指示があったという。

「だけど本番になったら、忘れてついやっちゃったんです。もう最高の気分で歌いましたからね。緊張している暇はなかったです。

 人間誰でも、生きていれば、何かの出会い、きっかけがあるんだと思います。そのチャンス、運を絶対に逃しちゃいけない。“運がいいな”と思ったときには進め、と僕は決めているんです。麻雀やっていてある程度勝つと、負けたくないからやめちゃうなんてことがありますよね。でも、それは運を止めちゃっていると思います。チャンスはそんなにない。そして、運と不運は裏表であって、もしも今が辛いのならば耐えろ。その先にはよい運が待っている。何もしなければ、何も返ってくるものはないぞ。そう考えています」

(下)へつづく

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週刊新潮 2017年12月28日号掲載

特別手記「伝説の『キタサンブラック』引退! 『北島三郎』が語る『引き際の美学』」より

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