かつての長寿県「沖縄」が“短命化”の原因は「モアイ」――模合って何!?

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県民が酒を飲み過ぎ!?

「沖縄の現状は本土でも、10年後、20年後に起きておかしくない状況だと考えています。沖縄は米軍に占領された結果、アメリカ流の食生活が定着するのが本土より早かった。それが今になって影響を与えているとすれば、本土でも近い将来、沖縄と同じような状況になる危険性はあると思います」(沖縄県の医療関係者)

 こうした指摘を前出の沖縄県保健医療部に訊いてみると、「我々も食生活は大切だと考えています。しかしながら、より改善が急がれる原因は別にあります」と言う。

「バランスの良い食生活を心がけるよう、県としても様々な啓発活動を行っています。しかしながら死亡原因を見ると、日本人の三大死因と呼ばれる、がん、心疾患、脳血管疾患は沖縄県でも死因の高位を占めていますが、加えて肝疾患の死因が男女共に全国ワースト1位なのです。つまり県民がお酒を飲みすぎているという問題も浮かび上がってくるんです」(沖縄県保健医療部)

 都道府県別の飲酒量に関するデータは、公的機関が作成したものに乏しいようだ。大半は国税庁の統計などから推定値を導き出しているのだが、沖縄県医師会は「アルコール消費量全国1位」としている。だが4位とするところもあるし、20位台と中位に位置付けている調査もある。そこで県保健医療部に訊いてみると「呑む時に一気に呑む」のが県民の流儀なのだという。

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