満島ひかり、キョンキョンたちの計画の全貌明らかに! クドカン・マジック爆発「監獄のお姫さま」第9話

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 あるイケメン社長へのリベンジを企むワケアリの女たちを描く「監獄のお姫さま」。物語は女たちが大企業の社長である板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐、監禁した2017年のクリスマス・イヴと、彼女たちが出会った女子刑務所内での回想シーンを行き来して進む。

 脚本は宮藤官九郎。手を組んで板橋に復讐する元女囚たちを演じるのは小泉今日子、菅野美穂、坂井真紀、森下愛子、そして夏帆。女たちを統率する元看守役には満島ひかりという、豪華な美女たちが勢揃いだ。物語はいよいよクライマックス。今回はこれまで張り巡らされた伏線が一気に回収される鮮やかな展開を見せた。

 2016年7月、元気のないしのぶ(夏帆)を見かねたふたば(満島ひかり)は、しのぶの母民世(筒井真理子)に「勇介に面会させてあげてほしい」と手紙を書く。しかしそれが裏目に出て、民世は勇介を連れてくるどころか板橋にすべてを密告してしまうのだった。思考を停止させて板橋に従いつづける民世にブチキレたふたばは、民世と所長を置いて所長室を飛び出す。

 その頃、しのぶのもとには板橋が面会に来ていた。震えるしのぶに「掛けたまえ」と声をかける板橋。これこそが板橋を演じる伊勢谷友介のノーブルさだ。「掛けたまえ」なんてシャレた台詞が様になるインテリジェンスを持つ俳優、なかなかいない……! しかしこれは、しのぶを追い詰める板橋の作戦であることを忘れてはならない。疾走むなしく、ふたばが面会立ち会いに間に合わないうちに、板橋はしのぶにマインドコントロールを掛けてしまった。

「君が権利を主張することで勇介に迷惑がかかるんだよ。」「どうして?」「事件を起こしたからだよ、君が」。

 ここ! ここの表情が板橋が板橋史上最強、グレイテストにワルくて痺れる! もともと、息子の勇介を板橋に奪われてから、精神的に不安定な状態だったしのぶは、板橋に追い込まれた結果、やっぱり自分が犯人かもしれない……とふたばに告白してしまうまでになる。

 そうしてふたばはある決意のもと、刑務官を辞めた。というわけで、これまでふたばの上司であった刑務所長、護摩はじめを演じた池田成志の名演にもここで触れておきたい。池田のねっとりしつつも、決しておちゃらけすぎない重石のような存在感は、罪状もキャラも個性豊かな女子刑務所の面々をまとめあげる上で欠かせないものだった。本当にありがとうございました、池田成志さん。

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