綾野剛演じるサクラは「理想の上司」! 不育症に向き合った「コウノドリ」第9話

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「理想の上司」としてのサクラ

 救命科に異動した下屋加江(松岡茉優)は先輩医師の加瀬宏(平山祐介)に怒鳴られながらもがんばる日々を送っていた。そこに、妊娠高血圧症候群の妊婦が搬送されてきた。自分は救命医としては使い物にならないと前置きした上で「赤ちゃんのことは任せてください」と告げた下屋は、妊婦の執刀という勇姿を見せてくれた。その一部始終を、救命科部長の仙道明博(古舘寛治)はじっと見つめていた。

 そのオペのあと、サクラと仙道の交わした会話も深く心に残った。仙道は「下屋先生がいてくれて今回は助かった」と厳しい中にも正直に下屋の活躍を認めた。それに対してサクラは「よろしくお願いします」と頭を下げたのだった。

 あなたにとって「理想の上司」とはどのような存在だろうか? バリバリ指示を出して引っ張ってくれるタイプ? 優しく励ましてくれるタイプ? サクラは下屋のために、彼女のいないところで仙道に頭を下げた。それは、後輩医師の育成という使命感から来たものであり、サクラがいかに強い信念に基づいて産科医の仕事をしているかが伝わる場面だった。たとえ異動しても、大切な後輩のため、仙道に頭を下げたサクラの行動はまさに「理想の上司」のひとつのあり方だ。

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