「日馬富士」暴行、事件を読み解くカギは貴ノ岩の“ガチンコ相撲”

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“ビスタ!”

 日馬富士による暴行事件があったのは鳥取巡業中の10月25日夜。一次会が行われた「ちゃんこ石浦」は、多くのモンゴル人力士が輩出した鳥取城北高校相撲部総監督を務める石浦外喜義(ときよし)氏が経営する店だ。石浦監督の息子で十両の石浦は横綱白鵬の内弟子。宴会のメンバーが決まる経緯は本誌11月30日号でも触れたが、まず白鵬が内弟子の石浦を誘い、ついでに横綱鶴竜にも声をかけた。そして鳥取城北高校出身ということで関脇照ノ富士と貴ノ岩が誘われ、照ノ富士の兄弟子の日馬富士にも声がかかった。

「普段、他のモンゴル人力士とつるまない貴ノ岩が今回に限って宴席に参加したのは、自身の母校である鳥取城北高校に関係する人物の集まりだと聞かされていたからです」

 と、貴乃花親方に近い相撲協会関係者は明かす。

「実際、一次会はそうした趣旨の宴会になったのですが、皆で二次会に流れ、ラウンジ『ドマーニ』の個室にモンゴル人力士だけが入って飲み始めてしばらくした頃、メンバーによる貴ノ岩への叱責がスタートした。貴ノ岩の普段の態度が悪いことへの苦言が主で、その中には当然、『ウランバートル』での“憂さ晴らし”についても含まれていた」

 その最中、日馬富士は、貴ノ岩に本名で呼びかけた際、彼がスマホを触っていて気付かなかったことに激怒。ドスのきいた声で“オーイ!”と言いながらカラオケのマイクやリモコンなどを投げつけた。さらに、モンゴル語で女性器を意味する“ビスタ!”という言葉で貴ノ岩を罵り、おでこを拳で力一杯殴る“クラワシ”を幾度となく見舞った――。これが「週刊新潮」11月30日号でも触れた事件の全貌だ。

「ウランバートル」での貴ノ岩の発言が宴会での叱責を招き、暴力に繋がった。貴ノ岩が「ガチンコ力士」だという事実は、今回の事件と密接に繋がっているのだ。

(下)へつづく

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週刊新潮 2017年12月7日号掲載

特集「『貴乃花』停戦条件は『モンゴル互助会』殲滅」より

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