よりによって「菅直人」 皇室会議メンバーに選出の事情

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 よりによって、この人が選ばれるとは。

 皇室に関する重要事項を合議する政府機関「皇室会議」のメンバーに、菅直人元総理(71)が選出されることが決まったのだ。

 この人事に、宮内庁担当記者は首を傾げる。

「皇室会議のメンバーというのは、成年皇族、総理大臣、衆参の正副議長など、誰がなるのかが皇室典範によって厳密に定められているのです」

 菅氏が選出されたのは、赤松広隆衆院副議長(立憲民主党)が欠席の際に代理出席する“予備議員”という立場だが、

「この予備議員でさえ、誰でもいいというわけではない。同じ立憲民主党内で、副議長を経験した人でないと原則なれないのですが……」(同)

 無論、菅氏はこの役職は未経験。

「といって、党内を見渡しても、該当する議員は一人もいなかったのです」

 とは、野党担当キャップ。

「苦肉の策として、元総理という肩書を持つ菅さんに白羽の矢が立ったというわけです」

 もっとも、

「会議自体は定期的なものではなく、皇位継承順位の変更など、重大な議案が発生したときにだけ開かれる。しかも、赤松さんに何もなければ、菅さんに出番はなく、陪席の必要もない。“出席することはまずないだろうから菅さんでも大丈夫だ”という判断が下った」(同)

 宮内庁関係者が嘆く。

「出番はめったにないとはいえ、なんせあの菅さんのことです。偶然出席した挙句、会議を引っ掻き回すのではないかと想像すると、恐ろしい」

 会議は12月1日、天皇退位の日程を議論するため、さっそく開かれる予定だ。

週刊新潮 2017年11月23日号掲載

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