新人王ドラゴンズ京田陽太が自己採点「プロ1年目は出来過ぎ」

野球新潮45 2017年12月号掲載

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 2017年度のセ・リーグ最優秀新人(通称=新人王)に中日ドラゴンズのルーキー京田陽太が選出された。中日球団からは98年の川上憲伸以来、じつに19年ぶりの快挙。

 読売ジャイアンツ終身名誉監督・長嶋茂雄の持つリーグ新人安打数(153)にあと4本と迫る149本のヒットを放ち、俊足を生かしたプレーでファンを魅了した。

 シーズン終了後、先日みごと優勝を決めたアジアチャンピオンシップ出場を控え練習していた10月下旬、自らプロ1年目を振り返った。(以下「 」内、「新潮45」12月号「特集 平成29年回顧 話題の人の『独白録』 一塁へのヘッドスライディングはもうやりません」(取材・構成 赤坂英一)より抜粋、引用)

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「今年は出来過ぎですよ。家族や友だちにはよく『驚いた』と言われましたが、正直、ぼくが一番びっくりしています。大学(日本大学)からプロに入った最初のシーズンで、これだけの数字(141試合、打率2割6分4厘、4本塁打、36打点、23盗塁)を残せるとは想像もしていなかった」

開幕スタメンで足の震えが止まらない

 プロ1年目の目標は、開幕1軍。走塁と守備には自信があったので、代走要員や守備固めとして、1軍のベンチ入りメンバーになりたいと考えていた。そんな京田の予想は3月31日、東京ドームでの開幕初戦にくつがえされる。

「『7番、ショート、京田』

 突然、自分の名前を呼ばれたので驚きました。まだ新人だし、まさかスタメンまではないだろうと思ってたら、その日の試合前、何の前触れもなく、まったく準備していないところに、いきなり言われたんです。一回裏の守備についたときには、足がガクガク震えました。そんなの、野球人生で初めての経験ですよ。(中略)

 その試合で(マイルズ・)マイコラスからプロ初ヒットを打ちました。打ったのは真っ直ぐ。それは覚えてるのに、足の震えがいつ止まったのかわからない。気がついたら試合が終わっていました」

阪神・鳥谷が目標

 連日のナイター試合に睡眠のリズムを崩し、体重を5キロ落としてしまった時期もあった。しかし、適応も早かった。終わってみればリーグの新人選手ではただ1人最終規定打席へ到達、前述のとおりヒットを量産し、リーグ2位タイの23盗塁を記録した。

 憧れの選手は阪神、鳥谷敬。今季から三塁手に転向したが、元は京田と同じ右投げ左打ちの遊撃手。憧れであり、目標であり、理想だ。

「阪神戦で同じグラウンドに鳥谷さんがいると、女の子がアイドルを見つめる目になっちゃいますね。お話をする機会もありましたし、バットもいただきました。もったいないし、ぼくのバットとはまったく違うので、一度も使わずに飾ってあります。それぐらい、鳥谷さん、好きです! 鳥谷信者です!」

 歴代4位の連続試合フルイニング出場記録を持つ鳥谷を目指し、来季は全試合出場を最低目標とする。5年連続Bクラスに低迷するチームに、明るい材料が見えてきた。

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 全文は、『新潮45』12月号に掲載。厳しいプロの洗礼を受け、ベンチ裏で涙した日や、大学時代の恩師と交わした言葉など、京田の想いを詳しく伝える。そのほか同特集では、若狭勝「『小池百合子』との511日」、山尾志桜里「なぜ私は選挙に勝てたか」、石坂浩二「野際陽子さんの逝き方を見習いたい」、片岡鶴太郎「私のヨーガ生活と離婚」など、今年話題になった人物の独白を掲載している。

デイリー新潮編集部