【暴行5日前に独占インタビュー】日馬富士が語った「相撲への思い」と「若手への苦言」

社会2017年11月17日掲載

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 こんなことになるなんて――。横綱・日馬富士の暴行問題報じられた際、新潮45編集部にはどよめきが起こったという。それもそのはず、11月17日発売の『新潮45』12月号で、まさに彼の独占インタビューを掲載することが決まっていたからだ。なんと、インタビューが行われたのは暴行事件の5日前。事件直前の貴重な日馬富士の証言をお届けする。(以下『新潮45』12月号「特集 平成29年回顧 話題の人の『独白録』」「土俵の神様が味方してくれた」(日馬富士公平・著)より抜粋、引用)

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 秋巡業中の10月下旬、鳥取県内で開かれた酒席で、貴ノ岩に暴行し怪我をさせたと報道されている横綱・日馬富士は、そのたった5日前、『新潮45』のインタビューを受けていた。テーマは2017年。秋場所を制した日馬富士は「土俵の神様が味方してくれた」というタイトルのそのインタビューで、現在の大相撲の在り方について熱く語っている。

「一時は不祥事などの影響を受けて、大相撲自体の人気が下がっていた時代がありましたが、ここ数年は人気が戻ってきて、観戦チケットも取りづらいという状況になっているようですね。力士はお客様の声援があってこそ、がんばれるもの。満員御礼が続いていることにも、感謝の気持ちでいっぱいです」

 だがその一方で、相撲内容や力士の稽古に対する姿勢に関して、苦言を呈する場面も。

「一番の『?』は、稽古量です。(中略)『よく稽古をしている』と言っても、今の力士の場合、多くて30番とかなんですよね。自分たちの時代は、30番を超えてからが本当の稽古でした。私は118番とか、そんな番数の稽古をこなしていた。だからこそ、今の自分があるんです。その時、必死でがんばった。必死で耐え抜いた。心と体に稽古がしみ込んでいるんですね。(中略)

 ゴハンを食べている時も、寝ている時だって、一日中相撲のことを考えているのが横綱。力士全員にそれを求めるのは難しいでしょうが、『強くなりたい』と思うなら、若手力士にはそれくらいの気持ちで相撲に取り組んでほしいと思うのです」

 相撲に対する熱い気持ちが溢れるインタビューだが、この熱さがゆえに今回のような事態になってしまったのかもしれないと、少し切ない気持ちになる。同インタビューでは、現在行われている九州場所についても「縁起の良い場所」と語っていた。しかし現在行われている九州場所に、日馬富士は出場していない。

「12日から大相撲九州場所が始まっています。『一年納めの九州場所』とも言われている今場所、いい成績で締めたいというのが力士たちの本音でしょうね。私に関して言えば、大関に昇進したのも九州場所、四股名を安馬から日馬富士に改名するのを発表したのもここ、新横綱として登場したのもこの土地と、縁起のいい場所でもあるんです」

 その縁起のいい九州場所を休場することになった日馬富士は、2020年のオリンピックについてもこう語っていた。

「今の夢は、2020年の東京オリンピックまで現役であり続けたいということです。オリンピックは国民に夢を与えるイベントですから、横綱としてそのお手伝いができれば最高ですね」

 果たして今、彼は何を思うのだろうか。

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 日馬富士のインタビュー全文は、現在発売中の『新潮45』12月号に掲載。優勝した秋場所にかけた想いや、趣味の油絵、横綱としての気持ちなど、4ページにわたり彼の想いを綴る。そのほか同特集では、若狭勝「『小池百合子』との511日」、山尾志桜里「なぜ私は選挙に勝てたか」、石坂浩二「野際陽子さんの逝き方を見習いたい」、片岡鶴太郎「私のヨーガ生活と離婚」など、今年話題になった人物の独白を掲載している。

デイリー新潮編集部