今度はパワハラ暴行事件… 不祥事続く東武鉄道

ビジネス 企業・業界

  • ブックマーク

Advertisement

 上司が部下の頬を殴り、頭を押さえ付けてガス台で頭髪を焼く。もはや、パワハラを通り越した暴行だ。しかも、被害者は生まれながら障害を持つ女性。実は、この事件には東武鉄道“根津家三代目社長”の子飼いと呼ばれる人物が関係している。

“杜の都”宮城県仙台市内に住む鎌田あゆみさん(21)が、老舗ホテル「仙台国際ホテル」で働き始めたのは昨年4月のことだった。地元記者によれば、

「7月にホテル内のフレンチレストラン“セラン”に配属された鎌田さんは生まれつき両脚に麻痺があり、障害等級は4級でした。その彼女に対して、料理長が“お前の触った物に触ると、障害がうつる”と暴言を吐いたり、腰を蹴って転倒させたりしたのです」

 鎌田さんに暴行を働いたのは、料理長以外に男性従業員2人。結果、彼女は精神的にも追い詰められて、今年6月から休職していたが、地元紙が9月末にスクープして事件は公になり、仙台国際ホテルは、10月に入り非を認めている。

「東武鉄道も不祥事続きで、根津さんも大変ですね」

 こう語るのは、ホテル業界に詳しい経済ジャーナリストの福田健氏だ。根津さんとは、東武鉄道の根津嘉澄(よしずみ)社長(66)を指す。

「東武鉄道傘下で、ホテルチェーンを展開する東武ホテルマネジメントという100%子会社があります。この会社には属していませんが、仙台国際ホテルも東武鉄道の100%子会社なのです」

 確か、東武ホテルマネジメントでも今年6月に婚礼に関する顧客情報が外部に流出したほか、長年経理を担当していた元役員の着服が発覚したばかりだった。

次ページ:2つの問題で監督責任

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。