来日トランプの“ご機嫌取り”に奔走した日本政府 同盟アピールの「事前騒動」も

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安倍総理の“接待ゴルフ”

 こうして大好物のハンバーガーで気持ち良くなってもらった上で、安倍総理はトランプ大統領にゴルフを楽しんでもらったわけだが、その場こそが、もうひとつの「課題」の舞台となった。

 トランプ大統領は「ハンディ3」のゴルフの名手として通っていて、一方の安倍総理は「だいたい100前後」(前出スタッフ)。この実力差も気にしてか、先に触れたように安倍総理は練習をした上で本番に臨んだ。しかし、プロゴルファーだって大叩きすることがあるのだから、トランプ大統領も常に実力を発揮できるとは限らない。そこで、

「官邸幹部は、『ゴルフのスコアだけは絶対に外に漏らすな。これこそ日米同盟の特定秘密だ』と、スタッフに命じていました」(官邸担当記者)

 そうして迎えたゴルフ当日、

「安倍総理は複数回バンカーに入れた。5番ホールでは右に曲げ、バンカーにはまってしまったそうです」(官邸関係者)

 練習の成果は発揮できなかったようだが、逆に考えれば、これぞおもてなしと言うか、「接待ゴルフ」の極北だったのかもしれない。

 また、ゴルフ以外では、次のような「事前騒動」も繰り広げられていた。

「日米同盟をアピールするため、当初、日本政府は米国側に、海上自衛隊最新鋭の護衛艦『いずも』にトランプ大統領を招くことを検討していました。しかし、いずもの母港は横須賀で遠い。米国側が難色を示すと、ならば東京湾の晴海まで移動させるからと打診。いずもがレインボーブリッジに引っ掛かってしまい着岸できないため、ヘリコプターで洋上のいずもに降り立ってもらう計画まで立てていたんですが、結局、そこまでしたくないと米側に蹴られてしまいました」(外務省担当記者)

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