読書と食欲の秋に “世界の料理”を楽しめる図書館

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 読書の秋である。たまには都心の図書館探訪と洒落こんでみては如何でしょう。

 広尾駅からほど近く、緑豊かな雰囲気の有栖川宮(ありすがわのみや)記念公園に隣接する都立中央図書館など、都内でも最高の知的エンターテインメント空間である。折も折、4階の「企画展示室」では“東京文化財ウィーク2017参加企画展”と題して「幕末の大奥と明治の皇城―和宮と昭憲皇太后―」を開催中だ(11月12日まで)。お楽しみはそれだけではない。

 食欲の秋でもある。この図書館5階に、さる10月10日、リニューアルオープンしたレストランが、なかなか評判がよろしいのです。

 図書館職員が言う。

「3月に前の業者さんが突然撤退されて、後任選びが難航していました。幸い今度の『有栖川食堂』は、シェフも営業担当者もとても進取の気性に富んだヤル気満々のやり手。近くに大使館が多いことから、世界各国の代表的料理を提供する試みを始めます」

 何がどう変わったのか。調べものでよく来館するというフリーランス編集者(55)が言う。

「美味しいですね、オープンしたレストラン。半年前にカフェテリアが休業したため、食事するところがなくて不自由でした。ここができてからというもの、以前よりいっそう頻繁に通っています」

「月替わりで“世界の料理”を出すようです。10月はドイツ=オーストリア。“ウィーナーシュニッツェル”(1000円)という豚肉のカツレツですが、質・量とも、そこらのレストランも顔色なしですよ。もちろん、ハンバーグや麺類など定番のメニューも充実しています」(前出・職員)

 最近は図書館を利用せずとも、食事だけのために来館する人も。東京タワーとスカイツリーが一望できるロケーションに恵まれた図書館食堂。一度お試しあれ。

週刊新潮 2017年11月9日神帰月増大号掲載

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