2017年「ハロウィン」事情 例年より“バカ騒ぎ”は下火に?

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

意外な「選挙の影響」

 再び加瀬氏が解説する。

「今年は1400億円台に乗ると見ていたのですが、10月22日投開票の衆院選がありましたからね。10月以降のメディアは選挙一色で、ハロウィンが取り上げられることが少なかった。私どもへの取材も、昨年の半分ほどしか来ていません。『オータムジャンボ』が今年から『ハロウィンジャンボ』と名前を変えたような動きもある一方で、ハロウィン商戦に参加しようとしていたものの、話題にならないと判断し止めてしまった企業もあると聞いています」

 つまり、ハロウィンはメディア戦略に乗せられてしまった人々のお祭り、ということなのか。先の大宅氏も“そういう仕掛け人に乗せられているところが嫌なのよ”と昨今のハロウィンをチクリと刺す。

「外国人の方が多い地域に住んでいることもあり、15年ほど前には孫に仮装をさせたものです。黒いゴミ袋を切ってかぶせて、微笑ましいお化けの格好をさせてね。それが今では衣装を買ってきてまで大人が仮装して、何が楽しいのかしら」

 今年でいえば“既製品”のサンシャイン池崎、ブルゾンちえみあたりが溢れる光景となっただろう。市場規模の縮小で、静かな月末を期待できるか。

「どうでしょう、経済事情と“お祭り”は別ですからね。下がったとはいえ、1300億円の市場。これはもう一過性のブームではなく、“定着した”といっていい。新しく来たものに対する嫌悪感はあるでしょうが、それを楽しみましょうよ。新しい文化はこうして生まれるんです」(先の加瀬氏)

 踊るアホウに見るアホウ、同じアホなら……とはなりにくいけれど。

週刊新潮WEB取材班

2017年10月27日掲載

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。