麻生副総理の「武装難民」発言を裏付ける防衛省極秘文書の中味

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国内勢力と暴動の可能性も

「K半島事態対処計画」には、「難民対策」という項目が設けられている。その想定によれば、日本には北朝鮮難民の20%にあたる5万人と韓国難民の50%にあたる22万人の合計27万人という大量の難民が押し寄せる。

 この中には「武装難民が流入する可能性がある」とも明記されている。テロやゲリラ攻撃を目的に、難民を偽装して日本に潜入する勢力である。

 さらに組織名こそ記載されていないが、文書では「わが国在住の自国民」や「わが国の国内勢力」と呼応して暴動を起こす可能性も示している。

 これらのケースでは都道府県知事が公安委員会と協議の上、内閣総理大臣に発動を要請する自衛隊法第81条の「要請による治安出動」が見込まれる。その際には警護や鎮圧目的の武器使用が認められることになる。小銃や拳銃などの小火器を持った武装難民であれば出動した部隊で鎮圧できる可能性はある。

 ただ問題は、その時点で、前述の大量に押し寄せた一般の難民への対応もまた自衛隊が担当している可能性があるということだ。

 数千人単位の難民を収容し、管理できる場所は、日本では限られており、自衛隊にお鉢が回ってくる可能性は極めて高い。

 仮に各地の駐屯地に臨時収容所を設置した場合には、その対応だけでも大変な手間と人員が必要となる。一例として第四師団が3000人の難民を任された場合が文書には書かれている。

「管理地は法務省大村入国管理センターに近い植松訓練場(通称)。陸上自衛隊大村駐屯地の敷地内にある。

 敷地内に350メートル×250メートルの仮設難民収容所をしつらえる。中央に6人用天幕を500張建て、敷地4辺のうちの3辺に簡易トイレ30個を設置する。残る1辺に野外給食車を置き、医療用天幕、給水所もつくる」

 ここでの対応を間違えると、一般の難民が暴徒化することもありえるので、おろそかにはできない。しかし、たとえば上の体制には600人の隊員が必要となると見られている。これは普通科連隊の5割に相当する。軍隊は3割の兵を失ったら戦闘能力を失うという軍事の常識に鑑みれば、この部隊はもはや一般の難民対応だけで忙殺されるのは間違いない。

 その間隙を狙って、難民を装ったテロリストが行動を起こす可能性を「K半島事態対処計画」は指摘しているのだ。

 ところが、こうしたテロリストへの対応をどうするか、日本ではまだ議論すら行われていないに等しい。

 麻生副総理がこの秘密文書に目を通してたかどうかは不明だが、少なくとも防衛関係者が、有事の際に「武装難民」がやってくることを想定していたのは事実である。

 麻生発言に対してはなぜか韓国外務省報道官が「半島の平和と安全にマイナスの影響を及ぼす発言」「国粋主義的認識に基づいたもの」と批判をしている。しかし、国内の治安を保つためにも、あらゆる事態を想定するのは当然なのではないだろうか。

デイリー新潮編集部

2017年10月3日掲載

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