日本人を狙う「北朝鮮プロパガンダ誌」核・ミサイル開発“大讃美”特集の唖然

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「世界に誇るウリナラの最新チュチェ武器」

「月刊セセデ」という雑誌がある。朝鮮青年社(東京都千代田区)が発行しており、在日本朝鮮青年同盟の機関誌と見なす関係者もいる。この雑誌が9月号で「みんなが気になるウリナラ事情」と題し、北朝鮮の核・ミサイル開発の大特集を組んでいる。その内容が、かなりギョッとさせられるのだ。

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 ちなみに「セセデ」は「新世代」の意味という。誌面の大半はカラー。50ページほどの立派な雑誌だ。北朝鮮のプロパガンダ記事が大半だとはいえ、「青年」向けだけあって、スポーツやグルメといった話題にもページが割かれている。語学系の読物は別にすると、本文は全て日本語だ。

 ご存じの通り、「ウリナラ」の和訳は「我が国」となる。「気になる北朝鮮事情」という特集記事のリードは、こんな具合だ。

《近年、共和国における国防力の発展は目覚ましい。しかし、何のために、何故、あのような軍事科学研究を重ねるのか。今、朝青員たちが最も気になっているウリナラ事情について「セセデ」がひも解く》

「目覚ましい」という好意的な単語には引っかかるとはいえ、確かに何故、国際社会の顰蹙を買ってまでも核・ミサイル開発に邁進するのか、真実を教えてほしいとは思う。ページをめくると、「世界に誇るウリナラの最新チュチェ武器」との見出しが躍り、水素爆弾のイラストと、大陸間弾道ロケット・火星―14型の写真が、見開き2ページに大きく掲載されている。

 ミサイル発射については「コリアンタウンの在日朝鮮人も当惑と怒りと 『バカなことをする』 『技術力を上げていたら不気味』」(ネット版・産経WEST・16年9月9日)という記事もある。だが、「月刊セセデ」の特集は、そうした声とは真逆だ。とにかく祖国を徹底的に讃美し、批判性はゼロだ。

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