「洗脳不倫」慶大教授、過去には教え子に“ストーカー”行為

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大学の口封じ

 さて、山田さんは彼氏と一緒に、〈いやなこと、しない、させない、許さない〉のハラスメント防止委員会に訴え出た。

「ところが“逆ハラスメントになるかもしれないから、第三者委員会で真実が究明されるまで口外してはいけない”と言われて。当事者に口止めするなんて学校ぐるみの隠蔽ですよ。彼女たちが訴えた数日後、奥田先生からの説明がヤバかった。“山田さんたちはプロジェクトや研究を放り出して駆け落ちした。自分は二人に裏切られた”と言うんです。みな嫌気がさして、私の学年はゼミに10人ほどいましたが、8人が辞めました」

 結局、山田さんを自宅マンションに連れ込んで一晩中過ごしたことの責任が問われ、年明けに奥田教授は厳重注意を受けたが、

「教授会で学部長から“今後気を付けてください”と言われただけ、という話が伝わってきました」

 我々はほかの奥田ゼミ出身者にも接触したが一様に、

「思い出したくない」

 と言う。被害者の山田さんもメールでこう返した。

「ハラスメント防止委員会に訴える上で、この件に関しては一切他言しないことを約束させられたので、申し訳ないけど取材は受けられません」

 奥田教授の所業が、学生たちの心に深い傷を残したこと、慶応が不祥事が明るみに出ないように徹底して口封じし、反社会的な「ハーレムゼミ」を放置したこと、被害者が被害を訴えられないがゆえに、何度でも同じ被害が繰り返されることがわかるのである。

 ***

(下)へつづく

週刊新潮 2017年9月21日菊咲月増大号掲載

特集「女子大生を『洗脳』 不倫の『ムスリム教授』に余罪続々! 『慶応大』が目をつぶった『ハーレムゼミ』」より

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