北朝鮮の「核ミサイル」を迎撃できない現実 “新兵器”を押し付け合う陸海空

政治週刊新潮 2017年9月14日号掲載

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北朝鮮「核ミサイル」を迎撃できない「防衛省」「三菱重工」の現実(上)

 中距離弾道ミサイルに続き、6回目の核実験を強行した北朝鮮。自ら修羅の道へと突き進む凶悪国家は、まさに処置なしである。が、肝心のわが国の防衛態勢は、官民揃ってこの体たらく。迎撃など覚束ない現状に、安倍総理や小野寺防衛相は内心、頭を悩ませているという。

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 北朝鮮は、3日の核実験を「大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載可能な水爆実験の成功」と主張。これに米国は「北朝鮮の全滅は望まない」としながらも「選択肢は多数ある」と、軍事行動を強く示唆した。

「安倍首相も各国首脳と相次いで電話会談。3日朝には早速トランプ大統領と『北朝鮮の政策を変えさせていく』方向で一致、深夜にはプーチン大統領と『暴挙は深刻な脅威』との認識を共有しました。官邸の対応は迅速で、職員らも『上手く処理すれば支持率アップが望める』と、張り切っています」(政治部デスク)

 そんな折、3日付の読売新聞1面に、以下の見出し記事が掲載された。

〈レーザーでミサイル迎撃 発射直後に照射、無力化〉

 それによれば、弾道ミサイル迎撃のため防衛省は2018年度の概算要求に87億円を計上。発射直後のミサイルに高出力レーザーを照射して破壊する技術の研究に充てるとのことで、北朝鮮が繰り返している高角度の「ロフテッド軌道」にも対応するといい、

〈18年度からの5年間で装備化に向けた研究に入る〉

 が、さる海自幹部は、

「レーザー兵器の研究自体は以前から進められています。弾丸を電磁誘導で加速させるレールガンと合わせ、次世代システムとして有望ですが、まだ基礎研究の段階で、実際に形が見えてくるのはずっと先。どの護衛艦や航空機に積んでどう運用するのかは何も決まっておらず、現場としてはいつ配備されるか分からない兵器を頼りにはできない。現状では絵に描いた餅で、それは今回の概算要求の目玉とされる『イージス・アショア』についても同じです」

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